アマゾンまで来た・・・。


これは、昨年2010年の7月の話。

サンパウロ空港に午後10時前に着く。マナウスへは午後11時半出発予定。手続きを済ませ、出発ロビーで日本語の本を読む。(深夜便は安い為、思っていたよりも乗客が多く、立っている人や床に座っている人も多い。)しばらくして出発カウンターの電光掲示板を見ると、隣りのおばちゃんと目が合い、話しかけてきた。
「あなたは中国人?それは何の本?」縦書きで書かれている本を始めて見たらしい。いいえ、日本人で、これは歴史の本です、と答えたけど・・。
想像するのは難しいけど、生まれてからずっと横書きの文字しか見た事がない人には不思議だろう。真近で、知らない文字が縦に書かれていて
なお且つ左から右へページをめくっている・・。このおばちゃんの驚き加減というのを自分に置き換えるとどれくらいのものになるのだろう?
(後で聞いた話では田舎では50代、60代で字を書けない人が結構いるらしい)

北へ向かう。

アマゾン川中流の町、マナウスへ着いたのは多分、朝の2時頃。
乗客の殆どは、トランジットでまた他の便に乗って行った。
空港で夜が明けるのを待つ。椅子に深く腰掛け、寝ようとするけど、硬くて、なかなか寝られない。周りの人を見るとやはり、あちこちで椅子に
深くすわり(なんとか横になろうとして)寝ている。

煙草を吸いに外へ出る。少し蒸し暑いけど、ときおり涼しい風が吹いて気持ちがいい。
雲がかって、朧月夜だけど満月らしい。風にのって甘い花の匂いがする。
椅子ではなくベッドで、早く横になりたい。
朝6時。6時半にバスが来ると言うので、バス乗り場へ移動する。

バスが着た。信じれない事にすでに満員!町へ仕事に行く人達や学生達。
次のバスがいつ来るか分からないので、なんとか強引に乗り込む。
手すりに掴まりながら通り過ぎる外の様子を眺める。
どこの停留所も通勤する人達や学生達が30人ぐらい並んでる。いつもこんなに早く起きたり、バスに乗ることがないので、ブラジル人が、以外に早起きで驚く。

マナウスの町、セントロ(町の中心部)に着く。
宿に着き、部屋に入ったのは11時過ぎだった。ベッド1つと扇風機だけしかない部屋、
・・・だけどとりあえず部屋が確保できて良かった。

水シャワーしかないけど、それが気持ちいいほど、外は暑い。このまま寝るのがもったいなく思えてきて、着替えて町へ行く。

魚市場で昼飯を食べる。席が埋まってるのでカウンターで立って食べる。魚のスープ、香草が利いててうまい。
しっかりとした肉質だけど、硬くはない。スープは少しトマト味。
たしかご飯とセットで400円ほど。

宿の周辺をブラブラする。
宿には夜9時頃帰ってくる。
シャワーを浴びて、
扇風機の音を聞きながら、浅草博徒一代を読む、サンパウロの鹿児島県人会から
借りた本の一つ。ボブ・ディランの歌詞に本書から借用した箇所があるらしい。ボブ・ディランと浅草が繋がるとは・・。